選手:早千予

2017年01月21日

初のオーストラリア遠征 早千予 VS カレン・ウィリアムス ISKA世界女子ムエタイフライ級王座決定戦 ノーカット動画 ムエタイ女子

 MuayThai

2001年7月8日(日)オーストラリア ゴールドコースト
X-PLOSION ON JUPITERS
Sachiyo Shibata (Japan) vs. Karen “Bullet” Williams(Australia)

ISKA世界女子ムエタイフライ級王座決定戦 2分5R
早千予 さちよ(白龍ジム)青コーナー
VS
カレン・”ブリット”・ウィリアムス(オーストラリア)赤コーナー

 これは画質は悪いですが貴重な映像。日本が誇る『プリンセス・オブ・ペイン』『キックの鬼姫』早千予選手の21才のときの世界タイトルマッチです。

 彼女はこの当時、IKKCフライ級の王者であり、これに勝てば2本目の世界のベルトが手に入るというチャンス。

 相手はその時のムエタイオーストラリア王者で、WKAのサウスパシフィックのベルトも持っていたカレン・”ブリット(弾丸)”・ウィリアムス選手。

 早千予選手のタイトルマッチの多くは海外でおこなわれ、国内では雑誌に結果が載る程度で、今のように海外試合がネットで手軽に見れる時代ではなかったために、当時、彼女の活躍は残念ながら一般の格闘技ファンにはほとんど届きませんでした。

 また、後年にやっと早千予選手の噂がコアなファンや、選手、関係者から広まって、人の関心を引きつけた頃には残念ながら対戦相手探しに難航してエキシビションが多く、また故障で彼女自身のコンディションも万全ではないために、国内での名声は彼女の実績に釣り合うものにはなりませんでした。

 しかし、見てください。一部では早千予選手に対して「ひたすら前進するパワーファイター」みたいな印象があるようですが、それがまったくの間違いであることがわかるでしょう。

 相手が出るときも下がるときも、常に素早い反応で距離を調節し、相手との角度を測り、最適の動きで対応していることが見て取れます。技に入る前の動きが大変に良いのです。その結果として、相手は技を出せなくなって詰めて来れず、逆に早千予選手に簡単に詰められる結果になっています。

 そして打撃自体も強烈。重い重い鬼ロー。それと同じパワーで蹴れるハイとミドル。遠くまで届くサイドキック。そのすべてが左右どちらからも出てきます。日本女子キック史上最高のキッカーと言われるのが良く分かります。

 オーストラリアのムエタイ界のリジェンドであり、現在も仕切る立場にある姉御肌のウィリアムス選手が、早千予選手の猛攻と破壊力の前に、早くも第2ラウンドでつらそうな表情を見せ、第3ラウンドには完全に心が折れてしまったようです。

 早千予選手、圧勝で2本目の世界のベルトをその腰に巻いた試合でした。

 早千予選手はのちに2回のオーストラリア遠征をおこないますが、いずれもKOで勝利しています。
 
ISKA世界女子ムエタイフライ級王座決定戦 2分5R
○早千予 さちよ(白龍ジム)青コーナー
TKO 第3ラウンド レフリーストップ
×カレン・ウィリアムス(オーストラリア)赤コーナー
早千予選手がTKOでISKA世界女子ムエタイフライ級王座を獲得。
(カレン・ウィリアムス選手は第2ラウンドにダウン1)

8th July 2001, Gold Coast, Australia
X-PLOSION ON JUPITERS
ISKA World Muay Thai Flyweight title
Sachiyo Shibata (Japan) vs. Karen “Bullet” Williams(Australia)
Winner Sachiyo Shibata by 3rd round TKO

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2012年07月29日

殴り合いではないボクシング

 Boxing

 1974年、モハメド・アリ選手は世界最強の呼び声も高いジョージ・フォアマン選手と戦いました。試合前に「アリは負ける」「アリは殺される」と人々は言いましたが、ロープで身を支えて体力を温存する『ロープ・ア・ドープ』という奇策でKO勝利を手にしたのはモハメド・アリ選手でした。


 敗因を聞かれたフォアマン選手は「負けたのはロープがゆるかったからだ」と答えました。

 数年後、この発言についてフォアマン選手は語りました。「自分のプライドを支えるためにはああでも言うしかなかった。自分を支えるためにはなんのせいにだってしたさ。」

 発言の裏にあるものを結局は白状しちゃうあたりが、フォアマン選手の人間味でしょうね。

 どんな競技スポーツでも、選手の内面には想像を絶するプレッシャーがかかっているのですから、負けた場合には(ときには勝ったときでさえ)精神面にはとにかくケアが必要で、そのためにはいろんな言葉が生まれます。

レイラ・マッカーター選手 2010年、風神ライカ選手はアメリカきっての技巧派レイラ・マッカーター選手(左写真)のタイトルに挑戦しましたが、足を使って動きまくるチャンピオンについて行けず、結果は大差判定負けでした。

 試合後、ライカ選手は「(マッカーター選手は)前に対戦した時よりセコいボクシングになっていた」と言い、コーチの畑山隆則さんは「アメリカのボクシングは地に堕ちた」と言いました。そしてメディアはその言葉を伝えました。

 フォアマン選手と同じです。負けた人が自分を支えるためにはそうでも言うしかないんです。そういう発言は必要なのです。選手が選手であるために。

 これは、善悪ではありません。試練に出会った人ならばわかるはずです。

 でも、メディアがそれをそのまま伝えてしまっては、事実と違う話になってしまいます。負けは負け、勝ちは勝ち、正当なボクシングは正当なボクシングです。マッカーター選手のヒット&アウェイは正当なボクシングです。なんの問題もありません。しかし、メディアはそう伝えませんでした。

 事実と違う報道が積み重なると、人々は間違ったとらえ方をします。「足を使うボクシングは卑怯なんだ」「打ち合うのが本来のボクシングなんだ」というふうに。

 一部には頑強に天海ツナミ選手や宮尾綾香選手のボクシングを否定する人がいるようです。好き嫌いは個人の自由ですが、相手の攻撃をかわして打つボクシングを否定するのは客観的には間違いです。

 「打ち合うのがボクシング」というのは日本や韓国の一部メディアの洗脳であって、ボクシングは打ち合いを前提にした競技ではありません。このことに気が付かないと、世界レベルでおこなわれている試合をちゃんと理解出来ません。

早千予選手 日本のキックボクシング史上パウンドフォーパウンド女子最強の早千予(さちよ/右写真)選手は、あらゆる蹴り技を完璧にこなせるパーフェクトなキッカーでしたが、蹴りに比べてパンチには弱点があると考え、修行のつもりでボクシングに参戦しました。

 本人はボコボコにやられる覚悟だったようですが、彼女の強烈なプレッシャーと、高速でラッシュしながら至近距離で変化するポジションワークに、対応出来る女子ボクサーは日本にはいませんでした。

 ミサコ山崎選手、山口直子選手がノックアウトで敗れ、日本チャンピオンの八島有美選手も一方的に打ち崩されて成す術なく沈みました。

 翌年、早千予選手はアメリカでボクシングの世界タイトル戦に出場。日本のファンは彼女がアメリカでも圧勝することを信じていました。しかし、結果はアメリカのマリベル・ズリタ選手に大差の判定負け。

 地元判定とかそういうことではありません。早千予選手はズリタ選手の徹底的に逃げる作戦にやられたのです。

 ズリタ選手は一発打つと背中を向けるようにしてサッと離れる極端なアウトボクシング。リングの端まで追いつめても、ロープに体を預けて打撃を避けるロープ・ア・ドープ、そしてクリンチ。そんなラウンドの繰り返しで早千予選手は敗れました。2005年のことでした。

 あれから7年。いまでもまだ「足で逃げるボクシングはダメだ」と言う人がいるのは不思議です。

 早千予選手は本来はキックボクサーですから、ボクシングのようなフットワークは使いません。そういう技術が必要でもありません。ですから彼女はその試合を最後にボクシングをやめました。

 しかし、ボクシングが専門の人はフットワークを研究しなければなりません。自分自身も足を使えたほうがいいし、ヒット&アウェイに対する攻略法も身につけなくてはいけません。

 「逃げるボクシングは邪道だ」などと100万回言ってみても勝てるわけではありません。

 ボクシングはロープに寄りかかっても、足で逃げても全然OKな競技です。いろんな戦略や技術を尽くして争う競技です。ずっと昔からそうなのです。「正々堂々と打ち合うのが一番」などという価値観は一般層の興味を引くためにマスコミが作った幻想です。

 K1のヘビー級みたいな足を止めてのボコボコ合戦が好きな人もいるでしょう。それはそれでいいんですが、ボクシングはそれとは違う世界なのです。

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2012年03月04日

サッカーにはFIFAしかないのに、ボクシングやキックにはたくさんの団体があるのはなぜ? どこの王者が一番強いの?

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 「ボクシングやキックは団体が多過ぎてどこのチャンピオンが一番強いのかわからない」という声を聞くことがよくあります。

 たしかに多いですね。ボクシングの場合は国内ではJBCさんひとつでまとまっていますが、一歩外に出ればメジャーと呼ばれるところだけでもいくつもの団体が世界一を自称しています。

 国内のキック系、立ち技系と言われる団体はそれぞれに王座を認定していますし、さらに、自分たちの系列の世界組織が認定する世界王座というのがいくつもあります。

 「こういうのはよくないから競技ごとに団体がひとつにまとめればいいのに」と言う人がいるのは分かります。だけどその前にどうしてこのようなことになっているのかを考える必要があるでしょう。

 サッカーでは世界的に認められているルールはただひとつしかありません。そして、世界のすべてのサッカーチームはこのルールのもとでFIFAさんに集まっています。サッカーはルールが同じだからこそ、FIFAさんの下にひとつにまとまっていることが出来ます。

 しかし、キック系、立ち技系といった格闘技では、団体が違えばルールも違います。そして、そのひとつひとつのルールには、その団体ごとの格闘技に対する考えかたの違いがあるのです。

Sachiyo Shibata
キック/ムエタイ世界8冠王者 柴田早千予選手

 ヒザやヒジや投げやクリンチがあったり無かったり。ワザやルールの違いはそれぞれの格闘技の価値観、文化とも言えるものであり、ひとつのワザのある無しがその格闘技の来歴に大きくかかわるほどの違いです。そして、このルールの違いの中でいかに戦っていくか、いかに勝っていくかということが、多くの選手のテーマであり、多くのファンの興味の対象でもあります。

 ですから、QRは「共通ルールを作れ」などとは思いません。立ち技系はいろんな団体が乱立している現状で別に問題はないのです。自分が一番強いと証明したい人はいろんな団体のいろんなルールで勝てばいいのです。ベルトを取ればいいのです。

 キック系、立ち技系のマルチプルチャンピオン(複数団体王者)は「違うルールでも、アウェイでも、他団体のエースにも勝つことが出来る、強さと適応性に優れた最高のチャンピオン」という意味を持ちます。立ち技系の2冠、3冠、4冠王者という肩書きには大きな価値があるのです。

 過去に日本人ではキック、ムエタイ世界8冠の早千予[さちよ]選手というキックボクサーがいました。海外各地のタイトルマッチで勝ち続けた彼女は、故障により20代のうちに引退してしまいましたが、継続していればさらに記録を伸ばしていたことでしょう。

 熊谷直子選手は90年代に日本女子キックの基礎を打ち立てた偉大な選手でしたが、早千予選手は00年代に日本人選手の強さを世界中に見せつけた最高のファイターでした。どこの王者とでも戦って勝つ、これこそが真の強さなのです。

 さて、ボクシングの場合はルールは世界的にどこでも同じ。しかし、多くの違う団体があるのはなぜでしょうか。

 それは、ランキングの作り方や、試合の組み方が原因となって団体が分裂を繰り返したためです。

 サッカーなら同一カードをホームとアウェイで開催するなど、なるべく条件を公平にする配慮が可能ですが、ボクシングでは試合は基本的に一発勝負。サッカーのようなホーム&アウェイが出来ないので開催地などでもめるのです。

 特定の国の選手が有利なような試合が続くと、それに反発する人々がその団体を出て行って別の団体を作る、というのがボクシングが多団体状態になってしまった原因でした。

 これを「昔のようにひとつに戻そう」と考えるのは自然なことです。しかし、それは現実に可能なのでしょうか?そして、ひとつに統合された団体のランキングやタイトルマッチが公平なものになるのでしょうか?

 現実的に考えてそれは無理でしょう。神様でも機械でもない、人間の運営する団体が「完全に公平」に運営されるなんてありえないからです。

 それならいっそ、いろんな運営基準を持つ団体がたくさんあったほうが、どこの国の選手でもランキングの上位に行ける機会が出来ますし、タイトルマッチに出場出来るチャンスも増えて、結果的に公平に近くなると思います。

 その結果、複数の団体に複数のチャンピオンが生まれることになりますが、そのチャンピオン同士が戦えば誰が一番強いのかの結論は出ます。

 4月21日にウェルター級4団体王者のアン・ソフィー・マティス選手(フランス)が3団体王者のセシリア・プレークフス選手(ノルウェー)と戦うことが決まっており、これでこの階級の最強が決まります。このようにして王者同士が戦えば話は早いのです。

 というわけで、ボクシングの場合でも多団体の存在は別に悪いことではありません

 悪いのはよその団体を見ないふりして、弱い選手や無名選手の低レベルな試合を世界タイトル戦に認定するような団体の存在です。そのような団体のベルトに価値があるかどうかはファンなら誰でも疑問に思うでしょう。

 ボクシングでも、キックでも、強い相手をたくさん倒して最後まで残る選手が一番強いのです。

 多団体時代を問題視するよりも、マッチメークの質を監視するほうがボクシングやキックの権威を高めるためには大事なことではないのでしょうか。

カメラ 野口昌克  

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2012年01月08日

多団体時代とふたつのWBF ボクシング女子

boxing

 日本のボクシング雑誌やオフィシャル系のボクシングサイトではボクシングの世界的な団体はWBCとWBAしかないかのような書き方をされる場合がまだまだ多いですが、最近はWBCとWBA以外にも団体があって、そこには強いチャンピオンが何人もいることをファンの多くが知るようになりました。

wbf-logo 男子の場合はWBC、WBA、WBO、IBFのいわゆるメジャー4団体をチェックしていれば世界の動きはだいたいフォロー出来るのですが、女子に関してはメジャー4団体はいずれも女子を認定するのが遅かったので、それ以前から女子を認定していたもっと別の団体のほうが権威を持っていたりします。例えばWIBF、WIBA、IFBAなどです。ですから男子のメジャー4団体を見ているだけでは女子ボクシングのメインストリームの動きはよく分かりません。特定の団体だけを見ていては女子ボクシングの動きはつかめないんですね。

wbf とうわけでこのブログでは、タイトルマッチの記事を書く時にはどこの団体かということにはこだわらず、どんな選手がかかわっているタイトルかということを判断基準にピックアップしてきました。そんななかで最近は少しずつWBFという団体について書く機会が増えてきました。きょうはこのWBFさんのことについて書きます。

 実はWBFと名乗る団体は現在二つが存在していて、いわゆるマイナーでありながらも、どちらもアクティブに活動しています。ところがQRはいままでこの二つをきちんと区別しないで記事にしていました。両団体がこんなに女子に力を入れるとは考えていなかったのであまりシリアスに向き合っていなかったのです。申し訳ありませんでした。先日、g1j2p5i5さんに指摘していただいたのをよい機会として、今後はこの2団体をちゃんと書き分けるようにしていきたいと思います。
wbf

 もともとはWBFは当然のことながらひとつの団体で、正式名称はWorld Boxing Federation世界ボクシング連盟といいました。この初代WBFは男子だけではなくて女子の王座も認定し、2003年には早千予選手(白龍ジム)がフライ級世界王座に就いています。

 その後、初代WBFは経営上のトラブルが発生して消滅、その仕事を継ぐために新生WBFが誕生しました(2004年)。新生WBFは初代WBFのトラブルに巻き込まれないためにまったくの別組織ということになっていましたが、初代WBFの歴史はそのまま引き継ぎたかったので正式名称はF以下をちょっと変えるだけにして、略称は同じWBFとしました。それがWorld Boxing Foundation世界ボクシング財団です。一番上の青いロゴがこの新生WBFです。

 ところが、この団体は2009年に分裂してしまい、もうひとつのWBFが誕生しました(2番めの画像の赤いロゴが目印です)。この団体は、正式名称を初代とまったく同じWorld Boxing Federation世界ボクシング連盟とし、正式に初代からの歴史を継承していると主張しているようです。

 なにしろ初代WBFの歴史はあのWBOと同じ年に始まっていますから、この歴史は簡単には捨てられないんでしょう。それが二つのWBFが生まれてしまった理由だと思います。

 というわけで、現在は青と赤の別々のロゴを持つ二つのWBFが存在しています。同じ略称だと混乱しますが、赤ロゴをよく見ると、WBFのあとに小さくed.と書いてあり、全体ではW.B.Fed.となっています。Fed.はFederationの省略形ですね。今後、QRではこのやり方にならって、青ロゴのほうはWBFou.(Foundationの省略)と表記し、赤ロゴのほうをWBFed.と書き分けていく予定です。

 青ロゴWBFou.は現在オーストラリアに本拠を置き、アリシア・グラフ選手やスージー・ラマダン選手などのチャンピオンを認定。赤ロゴWBFed.はおもにヨーロッパでタイトルマッチをおこない、クリスティーナ・ハマー選手(ドイツ)、ミリアム・ラマール選手(フランス)などのチャンピオンを擁しています。

 今後、この両団体がどのように動いていくのかはまったく分かりませんが、ひとつ言えるのは、本当に強い選手、面白い選手が集まる団体がファンから見ていい団体だということです。これはふたつのWBFだけではなくて、どこの団体でも同じことですけどね。

 多団体時代のボクシングファンのいちばんの希望は、団体間の王座統一戦がたくさん行われることだと思います。もちろん、二つのWBFにも王座統一戦はぜひお願いしたいところです。団体の存亡を賭けたものすごい戦いになるような気がします。

関連記事 アリシア・グラフがWBFスーパーバンタム級王座決定戦で再起 ボクシング女子

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2011年02月16日

試合会場での公開スパーやエキシビションマッチに存在価値はあるのか?

boxing

 3月7日のカンムリワシファイトでWBCライトフライ級王者富樫直美選手(ワタナベ)とWBCアトム級王者小関桃選手(青木)がリングにあがってスパーリングを披露するそうです。3月12日の世界戦の話題を盛り上げるためのプロモ活動の一環ですね。

 富樫選手と小関選手は2月22日にも同じ後楽園ホールで小笠原恵子選手(トクホン真闘)と公開スパーの予定があります。

 昨年12月に女子の試合を集中させた後遺症で1月と2月は国内では女子のボクシングマッチはひとつもありません。ですから話題継続のために何かをしなければならないのは理解出来ます。

 しかし、それが間近に防衛戦を控えて無理が出来ない王者のスパーとは...。試合前の疲労のピークの時期に公開スパーをやってもいい動きが出来るとも思えませんし、力の入った打ち合いをしてケガをしてもいけません。

 かと言って、男子選手の真剣勝負の大会で女子がヌルいスパーを見せたとしたら逆宣伝になる可能性も充分。むずかしいところです。

 当ブログでは昨年3月、RENA[レーナ]選手とハム・ソヒ選手のシュートボクシングエキシが馴れ合いの小芝居みたいなくだらないものだった時に「舐めたことしてるとすべてを失います」と警告しました。

 それにもかかわらず、12月のJ-GIRLSさんのキックの大会では田嶋はる選手の引退記念エキシビションマッチで田島選手とグレイシャア亜紀選手、紅絹選手、Pirika選手という同団体の看板選手たちが、ニヤニヤ笑いながらロープに飛んだり、ドロップキックをしたりという子供の遊びのような醜態を演じました。

 お金をとってお客さんに見せている大会ではどんな形であれ馴れ合いや悪ふざけはするものではありません。そんなことをやる選手も、やらせるプロモーターもプロ失格。

 お客の前での公開スパーやエキシビションマッチというものは真剣にやらなくてはならないのです。

 ジェシカ・ボップ選手の公開スパーはこんな感じです。ジェシカ・ボップ選手(白/イエローのトランクス)

 オリビア・ゲルーラ選手の場合はこうです。
オリビア・ゲルーラ選手(赤のトランクス)

 2002年のIKUSA雷襲での熊谷直子VS早千予の伝説のガチスパーはここで見られます

 やるのなら本気を期待します。手を抜いた公開スパーやエキシビションマッチは恥ずかしいことだと思ってください。

関連記事 エキシビションマッチとは何か?! RENA[レーナ] vs ハム・ソヒ

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2011年01月25日

ヒジ打ちありを考える 女子ムエタイ

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 ムエタイの必殺技ヒジ打ち。ヒジの先端部を顔面に打ち込む技。

 体幹からのパワーをムダ無く伝えるシンプルなムーブで一発KOが可能。倒すまで行かなくても骨と骨がぶつかりあう痛みは強烈。さらにこの技ならではの特徴は、相手の顔面を切れること。

 ボクシングや総合などのパンチでもカットはありますが、この場合は裂けたような傷口であるのに対し、ヒジでの傷は刃物でスパッと切られたようになる場合が多く、お医者さんが見てもナイフ傷と区別がつかないこともあるそうです。

 顔面をカットされると多くの場合そのままTKOにつながりますし、いったん傷が閉じても後日の試合で再びその付近が切れる可能性も高く、選手にとっては避けたいところ。

 日本では多くの格闘技で女子に限らずヒジ打ち禁止になっているのは、そうした理由からでしょう。しかし、一歩海外に出て、ムエタイと戦う場合はそんなことも言っていられません。

 超人的な戦闘力でキックの鬼姫と恐れられた早千予(さちよ)選手は、「ヒジは痛いから嫌い」と言いながらも海外のヒジありフル・ルールで圧倒的な勝ち星をあげて日本女子キックの地位を高めた選手です。
早千予 vs イロンカ・エルモント 3〜5ラウンド

 早千予選手がオランダムエタイ軽量級の絶対王者イロンカ・エルモント選手と激突した試合では、キック、ヒザ、パンチで優位に戦う早千予選手に対し、意地でも負けられないエルモント選手は最終ラウンドはひたすらヒジ乱打での逆転KO狙い。しかし、早千予選手はこの攻撃に少しもひるまずに徹底的に前進してタイトル戦勝利。2005年のことでした。

 かつてのタイの伝統的な価値観では序盤から中盤にかけてキック、ヒザ、パンチで劣勢となった選手が、一発逆転の希望をかけて第4ラウンド、第5ラウンドで繰り出すのがヒジ打ちとされていて、最初からヒジ打ちばかりを狙うことはありませんでした。あくまでもキックと首相撲で見せ場を作るのが正統的なムエタイなんですね。

 しかし、ムエタイが世界に広がるにつれてキックよりもパンチを主体としたり、最初からヒジを狙う外国人選手も多くなり、いまはいろんなスタイルの選手がいます。

 ヒジありの試合の方がヒジ無しの試合よりも価値が上だとは思いません。しかし、ムエタイと戦う場合は、ヒジへの対応は避けては通れない道。それは確かな現実です。

 QRとしては、日本人同士がつねにヒジで切り合って負傷者が絶えないような状態は望みません。しかし相手が切りにきたら切り返す、いつでも切ろうと思えば切れるんだよという凄み、それらはトッププロの要件だと思うのです。

関連記事 イロンカ ”キラー・クイーン” エルモント 引退を発表

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2010年10月28日

武林風 続くラスベガス進出 女子キックボクシング 

icon_kickboxing

武林風_Harrahs2010年11月13日(土) アメリカ ネバダ州 ラスベガス
武林風[ウーリンフォン]Las Vegas Spectacular

武林風ルール 2分3R
ティファニー・ヴァン・ズースト(アメリカ)
VS
ワン・コン[王聡](中国)

 かつては「アジア人を参加させたいときは日本人」というのが格闘技界の決まり相場だった時期がありましたが、中国、韓国、タイなどのアジア諸国が国際化されたり、経済力をつけたり、格闘技的にも急速に経験値を積んでいる現状のなか、ここ数年、日本人選手の海外での需要は大幅に減り、活動の場は縮小しています。

 日本の一部にはまだ根強く「日本は武道の国として知られている」とか「格闘技の分野では一目置かれている」という思い込みがあるようですが、そのような認識は過去のものでしょう。

 ラスベガスのメインストリートにあるハラーズ・ホテルで11月に開かれる武林風では、ワン・コン[王聡]選手が武林風女子53キロ級チャンピオンとして中米対抗戦に出場します。

 中国版K−1としてスタートした武林風が、少しずつアメリカで足場を固めるとともに、中国の女子もラスベガスのリングにあがるチャンスを手に入れていますが、日本人女子は2008年1月の早千予選手を最後として、それ以降べガスの土を踏んだ日本人女子キックボクサーはひとりもいません。

 チャイナマネーに後押しされた武林風軍団を押しのけて、日本人選手が再びべガスで活躍できるようになるためには、早千予選手や熊谷直子選手クラスの絶対的な強さを持った実力派選手の登場が必要です。頑張れ日本人キックボクサー!

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2010年04月07日

ステファニー・ダブス vs 虻川美穂子 女子ボクシング

boxing


 WBCライトフライ級7位のステファニー・ダブス選手(アメリカ)が来日し、虻山みゆき夫人(虻川美穂子・北陽)と対戦しました。

 公式戦ではなくてバラエティー番組のなかのひとコマではありますが、JBC体制になって以降、欧米系世界ランカーの来日が非常に少なくなっているので、この番組は海外女子選手を見る貴重な機会です。

 はねるのトびらSP ファーストレディ・虻山みゆき夫人 超真剣にボクシングと友愛 4月7日(水)19時〜

[動画はステファニー・ダブス(白のトップス) vs サバンナ・ヒル。この試合は3−0の判定でダブス選手が勝利。]

 ステファニー・ダブス選手は現在29才で、すでにプロ60戦の試合経験があり「世界でもっとも忙しい女子プロボクサー」としてギネス認定を受けたこともある働き者。

 戦績は26勝28敗で勝率的にはイマイチですが、対戦相手に世界王者クラスが何人もいるのでこれは仕方がないでしょう。

 日本人選手との公式戦としては2002年と2003年に対早千予戦がありますが、いずれもKOで早千予選手が勝利。

 ダブス選手の次の試合は、今月29日にWIBFバンタム級世界王者ハガ・ファイネル選手と、アウェイのイスラエルで予定されています。
 
ステファニー・ダブス(アメリカ)60戦26勝28敗4分2無効試合
ハガ・ファイネル(イスラエル)31戦20勝7敗3分1無効試合

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2009年08月06日

オーストラリアのxplosion super fightにジョーイ・リー、リーエン ・バンナムが参戦

 MuayThai

xplosion2009年8月8日(土) オーストラリア ゴールドコースト コンヴェンションセンター
"xplosion super fight 19"

ムエタイ55kg級
ジョーイ・リー(香港)
VS
リーエン ・バンナム(オーストラリア)

 以前は日本から早千予選手が参戦したこともあるオーストラリアの"xplosion super fight"大会に、香港のジョーイ・リー選手が参戦するそうです。
〔情報提供:関係者さま〕


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2009年01月11日

J-GIRLSバンタム級王者 せり 引退

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ss J-GIRLSバンタム級の王者であり、怖いもの知らずの勝負魂と、落ち着いたおとなの雰囲気をあわせ持つ稀有なファイターせり選手が引退されました。

 せり選手は2004年に総合格闘技でデビュー。翌2005年には、総合と平行してキックボクシングのリングに上がり、さらに2006年にはボクシングに進出、天海ツナミ選手とも戦っています。

 2007年5月、バンタム級王座決定トーナメントを征して、J-GIRLS初代バンタム級王座戴冠。

 2007年8月には、「力が釣り合う対戦相手がいないので国内でのカードが組めない」と言われていた早千予選手に対戦者として名乗りを上げ、キックルール3分3ラウンドで、敗れはしたものの判定に持ち込む健闘。

 2008年1月、正木純子選手と2分5ラウンドを戦い、フルマークの判定でJ-GIRLSバンタム級王座を防衛。

 これを最後にリングから遠ざかっていましたが、2008年末にJ-GIRLSさんあてに引退の表明があったということです。

 勇気ある戦いをたくさん見せてくれたせり選手、本当にありがとうございました。

せり J-GIRLSバンタム級王者(防衛1回)
キックボクシング 8戦6勝2敗
ボクシング 2戦1敗1分

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2008年05月24日

世界のキックボクシング WCM WCL

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 ボクシングに比べて、キックボクシング系の世界は団体が乱立していて、ルールもそれぞれのリングによってまちまち、と言うより、まるで違っていたりします。そのことが、世界基準を確立しメジャースポーツとして発展して行く上では、欠点であるとしばしば指摘されます。
 それは確かにそうなんですが、それぞれのリングにはそれぞれの面白さがあるのも事実なので、統一ルールを制定しようと考えると、たいへんな困難に直面してしまうでしょう。

ワールド・チャンピオンシップ・ムエタイ07
 パンチ、キック、ヒジ、ヒザ、首相撲OKの『ムエタイ』、その一部を規制した『キックボクシング』、さらに首相撲とヒジを規制した『Kー1』系、投げと立ち関節も認めた『シュートボクシング』、どれが一番いいルールかなどとは誰も決めることは出来ないでしょう。
 今回は、アメリカで行われている立ち技系のイベントをふたつ紹介します。







ワールド・チャンピオンシップ・ムエタイ08
 ひとつは、デニス・ワーナーというプロモーターさんが主催している『ワールド・チャンピオンシップ・ムエタイ』です。このリングは、タイ式のルールを全面的に取り入れて、ヒジ打ちも、首相撲も、ヒザ蹴りも全部認められています。ラウンドタイムは女子も男子も3分です。これをデニス・ワーナーさんは『フル・ルール・ムエタイ』と呼んで誇りにしています。女子の試合もひとつの大会の中で1〜2試合ほど含まれ、WBCが認定するWBCムエタイのタイトルマッチも定期的に行われます。タイ以外で開催されるムエタイのひとつの拠点と言えるでしょう。
 この大会で活躍する日本人選手としては早千予選手がいます。彼女は2005年にラスベガス大会で、世界チャンピオンのイロンカ・エルモント選手と戦い、フル・ムエタイ・ルールで王者を圧倒して勝ちました。2008年1月には再びラスベガス大会に登場し、TKO勝ちを披露しています。

WCL
 ある意味で、この『ワールド・チャンピオンシップ・ムエタイ』の対極にあるのが『ワールド・コンバット・リーグ WCL』です。WCLは、ドラゴンへの道ブルース・リーさんと戦った、あの『地獄のヒーロー』チャック・ノリスさんが主催する大会です。
 この大会は非常に個性的です。まず、試合場は四角ではなく、丸くて、ロープもコーナーポストもない、土俵のようなリングです。ルールは、ヒジ無し、首相撲無し、消極的姿勢は一切認めないというもの。
 個人戦ではなくて、全米各地の都市に格闘家を集めたチームがあり、そこから6人(6階級)の代表を出して、そのトータルの勝ち点で争う団体戦なのです。各チーム6人の代表のうちの一人は、必ず128ポンド(57.6キロ)級の女子でなくてはなりません。
 KO勝ちは勝ち点が非常に大きいため、高得点を目指してお互いに大技を出し合います。アウトボクシングは消極的姿勢と判定されてしまうため、常に前に出てボッコン、ボッコンと倒し合う、かなりタフ&大味な試合です。良く言えば豪快ですが。これがアメリカ的と言うのでしょうか。
http://www.worldcombatleague.com/

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queensofthering at 22:35|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote