KickBoxing
2018年4月21日(土)韓国 イクサン
MAX FC
52kg契約 ノンタイトル 2分3R
キム・ヒョソン(MAX FC女子バンタム級正規王者/韓国)赤
VS
高梨美穂 たかなしみほ(Y’ZD GYM)青
赤コーナーは韓国MAX FC女子バンタム級正規王者のキム・ヒョソン選手。彼女は練習中にアキレス腱を切ってしまうという大怪我を負って、長期間の治療とリハビリ、そして、フィジカルの再建という課題を克服してこのリングに帰ってきました。
その注目の再起第1戦の相手として選ばれたのが高梨美穂選手です。キム・ヒョソン選手は、MAX FCの正規王者ではありますが、彼女の欠場中に暫定王座が設けられ、それを保持しているのがUNION朱里選手。いずれキム・ヒョソン選手はUNION朱里選手と正規/暫定王座統一戦をしなければなりません。そのため、仮想UNION朱里選手として選ばれたのが同じ日本人の高梨美穂選手であったと思われます。
この復帰戦で欠場前と同じ実力を見せなければならないキム・ヒョソン選手でしたが、試合開始直後から高梨選手の高速連打で出鼻をくじかれます。そして、開始後わずか25秒後には綺麗なストレートをもらって足元がぐらつき、なんとか持ちこたえたものの、今度は鼻から大流血。
この光景に放送席は「ああぁ・・」とショック状態。それはそうです、韓国の女子エースがまさか初回からこんな目にあうとは。
組み技や試合運びのうまさでチャンピオンにまでなったキム・ヒョソン選手ですが、高梨選手の正確な打撃ラッシュの前に、早くもサンドバック状態。これは欠場で試合勘が戻っていないとか以前に、キム・ヒョソン選手にとって高梨選手は決定的に相性が悪いのでしょう。大事な復帰戦に想定外に強い選手を呼んでしまったのです。
第2ラウンドはさらにキム・ヒョソン選手の状態は悪化。高梨選手のシャープなストレートを浴びて、血まみれの彼女は1度、2度とダウンを繰り返し、もうKOは時間の問題のように見えます。
第3ラウンド キム・ヒョソン選手のダメージは深刻ですが、団体の看板スターである彼女をレフリーもなかなかストップ負けには出来ないでしょう。止めればいいのになあという状態ですが試合は続きます。ここまで凄絶な試合は女子キック系では珍しいですね。
キム・ヒョソン選手は鼻血以外にもいくつか出血があるようにも見え、さらに左目は腫れ上がり、フラフラで、文字通りのフルボッコ状態ですが、死力を振り絞って組みつき、得意のヒザ蹴りを出してきます。
そして、最後まで戦い続け、判定に持ち込みますが、5人のジャッジは全員が高梨選手を支持し、戦いはユナニマスでハッキリと決着がつきました。
さあ、どうするのでしょうか、MAX FCさん。2018年は日本上陸の年と宣言し、その目玉としておそらくキム・ヒョソン VS UNION朱里戦を考えていたと思われますが、その頼りにしていたキム・ヒョソン選手が復帰戦で大ダメージを負ったことで、UNION朱里戦の時期設定が難しくなりました。
そして、今回の結果で、高梨美穂選手から王座挑戦の希望が出た場合、それを拒否することも難しいでしょう。
最終的に、MAX FC女子バンタム級正規王座を手にするのは、キム・ヒョソン選手なのか、UNION朱里選手なのか、あるいは高梨美穂選手なのか?
すごい展開になってまいりました。この問題にMAX FCさんがどう判断を下すのか、注意深く見守りたいと思います。
52kg契約 ノンタイトル 2分3R
×キム・ヒョソン(MAX FC女子バンタム級正規王者/韓国)赤
判定 0-5
○高梨美穂 たかなしみほ(Y’ZD GYM)青
高梨美穂選手の判定勝利
(キム・ヒョソン選手は第2ラウンドにダウン2)
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