Boxing
2017年3月31日(金)コスタリカ サンホセ
ミニマム級 10回戦
ヨカスタ・ヴァイエ(コスタリカ)
VS
ヤディーサ・ペレス(パナマ)
先日、藤岡奈穂子選手が「空位のWBOライトフライ級王座決定戦」に出場というニュースが流れましたが、わずか数日で取り消され「相手側プロモーターの都合により中止」という話になりました。
しかし、その説明では納得できないことがあります。まず、WBOライトフライ級王座が空位という情報はありません。今年5月に小澤瑶生選手に勝って王座に就いたホン・ソヨン選手がいまでもチャンピオンのはずです。王座剥奪とか返上の発表はどこにもないのですから。
次に、藤岡選手の相手とされたヨカスタ・ヴァイエ(ヨッカ・バレ)選手本人からまったく試合の話が出ていないこと。というか、ヴァイエ選手のフェイスブックを見ると8月下旬にはメイウェザーVSマクレガー戦を見るためにご本人はラスベガスに滞在しており、9月9日に試合をするなんてことは100パーセントありえない状況でした。
つまり、この試合は「中止」ではなくて初めからなにも無かったのです。
ではどうしてありもしないタイトルマッチがボクシングメディアで発表されたのでしょうか?
この王座が空位になるような噂が実際にあったのかどうか知りませんが、なんにも正式発表になっていないうちから「今の王者が剥奪されたらしい」「次の王者の決定戦に出たければ話をつけるよ」「このチャンスをほかの選手に取られる前にどう?」と藤岡選手サイドに持ちかけたブローカー(マッチメイカー)がいたのでしょう。そうじゃなければ、空位にもなっていない王座の決定戦の話なんか出るわけがありません。
それに藤岡選手のジムが乗せられたのです。そして、WBO王座が空位かどうか確かめもせずにメディアがその話を垂れ流したのです。
問題は「中米のボクシング界」という前にそのへんにあるのです。そのあたりがしっかりしていればこんなことにはならないのです。
また、ボクシングメディアはその幻の試合を「前人未到の女子5階級制覇となる試合」と書きましたが、女子世界5階級制覇はすでにアマンダ・セラノ選手(プエルトリコ/アメリカ)が成し遂げており、前人未到ではありません。
さて、それはそれとして、今回名前を出されたコスタリカのヨカスタ・ヴァイエ選手がなかなかいい選手なのです。
上掲の動画をご覧ください。ピンクと白のコスチュームがヨカスタ・ヴァイエ選手。黒とピンクのコスチュームがヤディーサ・ペレス選手です。一回り大きなペレス選手に打ち負けないヴァイエ選手。素晴らしいですね。
ヨカスタ・ヴァイエ選手は13戦全勝6KO。現在IBFジュニアミニフライ級(アトム級)の世界王者です。
ミニマム級 10回戦
○ヨカスタ・ヴァイエ(コスタリカ)
判定 3-0
×ヤディーサ・ペレス(パナマ)
ヨカスタ・ヴァイエ選手の判定勝利
ヨカスタ・ヴァイエ(コスタリカ)13戦13勝6KO
ヤディーサ・ペレス(パナマ)22戦9勝12敗1分3KO
コメント
藤岡選手のブログやFBをみると 「なぜ空位になったんだろう」っていう記述が一言もないんですよね・・・ ファンに対してそういう配慮がなかったのは残念ですが
まあ 本人が愚痴ってるように(警鐘を鳴らしてるように) その背景には 今の女子ボク界の いい加減さデタラメさがあるのが一因何でしょう
しかし 藤岡側も 唯一「負けても世界王座保持」という愚行をしたのを忘れてはなりません デタラメだからデタラメで返すというのは ファンにとっては迷惑以外の何ものでもありません
黒木対小関も交渉進んでるようですが 長くかかりますねえ笑
ボクモバによれば
12・17
黒木対小関 Mフライ級世界戦 福岡で決まったようです
んー、そうなんですよ。決定戦やるなら王座が空位であることが大前提なんですが、その話が全然ないんですよね。空位じゃなければ決定戦なんかないのに・・。中米のプロモーターどうのこうの以前に。
で、タイトルマッチは本来は王者と挑戦者の戦いなんで、決定戦はあんまり無いほうがいいんですよね。
王者と戦わないでタイトルが手に入る決定戦は、ボクシングの本来あるべき姿では無いんで。
というわけで、王者と戦ってくださいよ、藤岡選手。空位を狙うんじゃなしに。決定戦王者なんか、そんなに価値のあるもんじゃ無いんですよ。
WBO 女子LF級王座 正式に空位となりました
当然 藤岡選手 狙いに行くんでしょうが 強豪とやるのはもちろん ケジメとして F級王座は返上してからにしてほしいです
比国の2冠王 おなじみアバニエル選手 今日 1年3ヶ月ぶりの試合(6R)
>g1j2p5i5さん WBO女子ライトフライ級王座空位 確認いたしました。
ホン・ソヨン選手のベルトは剥奪のようですね。
これでWBO女子ライトフライ級は初代のジェシカ・ボップ選手から4代目王者まで全員が王座剥奪という不名誉な記録を作ってしまいました・・。
ボップ選手は名王者として数々の素晴らしい試合(12回防衛)を残しましたから別格ですが、あとの3人は一度も防衛できぬまま剥奪。
2代目のイ・ウネ選手の剥奪が経済的な問題によるものでしたから、同じ韓国のホン・ソヨン選手がベルトを取った直後から「今回も認定料を工面できなくて剥奪となるだろう」という予想があったのでしょうね。それで勝手に「空位になった場合の新王者決定戦を誰かに売り込もう」という流れになって、藤岡選手陣営がそれに乗せられたと。あの「幻の王座決定戦」騒動はきっとそういうものだったのでしょう。
藤岡選手がこの王座の決定戦に出るのなら、おっしゃるとおり強豪とやってほしいですね。BoxRecで言えば星みっつぐらいは付いている相手と・・。
本当は星4つ、5つの相手がいいのですが、いろいろ事情もあるでしょうし。
平気で星ひとつや星ゼロの無名の相手を連れてくるのが日本の女子世界戦ですけど、それは詐欺ですからね。
みっつ以上の相手をお願いしたいです。