2016年12月13日

Wikipediaの格闘技記事はどうして使えないのか? Part.2 一般の格闘技ファンのための100の大事なことがら その28

 part1から
 ここでQRはやっと気がつきました。この人たちにとって、内容の正確さよりも、他人の書いたものをパクったかどうかという倫理的なことよりも、なによりも大切なのはWikipediaそのものの維持なのだということを。

 その文章量や項目数や閲覧数を維持するためには、とにかくページを減らしたくないのです。彼らの言う大変なこととは、ひとつのページを消すと同じように削除要請されているページを同様に消さなければならないことなのでしょう。

 勝手な話ですよね・・・。でもキレることなく、辛抱強く「お願い」を続け、そのページを削除するかどうかの「投票」をしてくれるというところまで漕ぎ付けることができました。

 さっそくQRは「削除に賛成」と書き込みました、が、「申し訳ないけどあなたには投票権はありません」とまたもや拒否。いままでにWikipediaになんらかの形で貢献してない人には投票権は無いのだそうです。ななしでは何度も書き込んだり修正したりしましたけど、もちろんそれではダメなのです。ちゃんとID付きで書き込まないと。

 というわけで、QRはこれはもう無理と思い、暗澹たる気持ちでこのブログに「wikipediaにはご注意を」という記事をあげたところ、なんとその直後に風向きが変わり、口々に「似てない」「問題ない」「削除の必要はない」といっていたみなさん全員が「削除賛成」に変わり、すぐにページは消えたのです。

2 もう、あきれましたよ。Wikipediaのなかの正式な手段でいくらお願いしてもダメ、ダメ、ダメだったのが、ブログで問題の一部をちょっと書いただけでコロッと180度態度が変わるんですからね。

 一般のユーザーなんかよりも世間体のほうが100倍も大事なんですよね、Wikipediaさんって。

 それから、Wikipediaは見えるところでなんでも議論して決める、みたいなのは単なるポーズであって、スタッフどうしが裏でしめし合わせていることもハッキリしました。そうじゃなければ、あんなに足並み揃いません(苦笑)。

 ユーザーはみんな対等みたいなことを言いながら、中に入ると権限のあるひとと無い人に分けられる差別構造もすごいですね。その権限はWikipediaへの貢献度によってランク付け

 ですから、Wikipediaのなかで上に行きたいと思ったら、たくさんの貢献が必要なのです。たとえばたくさんのページを書くこともその一つかもしれません。

 でも、百科事典の項目なんて無限にあるようでも、なかなか新規の項目は思いつきませんよね。そこで彼らが目をつけたもののひとつが格闘技なのでしょう。

 格闘技は毎日のように世界中で行われています。だから、それを追っているだけで次々に新しい項目が書けますね。結果とか、新人選手とか、いくらでも書くネタになるわけです。

 でも、彼らにとってはそれはWikipediaへの貢献度を上げるための作業なだけですから、内容が正確であるかどうかは関係無いのです。

 気が向いたときに目に付いた選手やイベントについて書くだけです。

 だからWikipediaの格闘技記事は間違いが多く、更新も適当なんです。

 また、彼らの致命的な欠点は、その「出典」主義です。記事の正確性を求めるためには「出典」を示せと彼らはいつも言ってるようですが、それでは過去にどこかで記事になっていないものはWikipediaに載せられないことになります。

 これがWikipediaが「コピー」「焼き直し」であふれる原因の一つでもあります。

 その、元の記事が間違っていたら、真実を知る人が書き直しても「出典なし」としてもとに戻されるかもしれません。そうなると精度を高める手段はありません。

 また、特に日本のWikipediaに引き写される「出典」はネット上のものが圧倒的で、格闘技関係の項目で書籍や文献をもとにしたものなどほとんどありません。

 現在のWikipediaの熊谷直子さんの項目なんか、まさにその見本ですね。彼女の全盛期に関する記述がほとんどないという異常な内容なのは、これを書いた人が実際に熊谷選手の試合を見たことがなく、当時の書籍や雑誌の記事も読んだことが無いので、現在ネットで確認できるものからの情報で書いているということでしょう。だから、ネットで記事化されていない時代のことには記述が無いわけです。

 また、「1994年10月14日に女子だけのキックボクシング興行を行い」と書いてありますが、この興行を行ったのは熊谷直子さんではなく、彼女が当時所属していた全日本キックボクシングさんです

 熊谷さんが何度も何度も全日本キックボクシングさんに頼み込んでようやく女子だけのキックボクシング興行が実現したのは、当時を知る人なら常識なんですが、このひとはまったくそれを知らず、調べもしないで書いているわけです。

 どうやら個人興行が自由に打てる今のインディープロレスあたりと混同してしまっているようですね。組織に属しているキックボクシング選手は独自興行を打てる環境にはないわけですが、それは試合を見ないでネット資料をあさっているだけの人には分からないのでしょう。

 というわけで、Wikipediaの格闘技関係のページは本当に好きな人が純粋な動機で書いたものは少なく、多くは格闘技に興味も愛情もないひとがWikipedia内での単なる実績作りのために書いているものだと思って間違い無いです。

 なお、これは、「批判」ではなくてWikipediaがどういうものかという「解説」です。長くなってしまい、読者の皆さんには申し訳ありません。大事なことだと思うので書きました。

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queensofthering at 00:00│Comments(2) このBlogのトップへ前の記事次の記事

この記事へのコメント

1. Posted by g1j2p5i5   2016年12月14日 23:51
WBCランク上 ホルヘ・リナレスは休養王者じゃなく ダイヤ王者(非世界王者)です

ウィキ半疑の「現王者一覧表」   WBCダイヤだと表示できない(一旦 表から削除されてた)ので休養王者に戻して表示・・・
こういう知っててウソ書く人たちって プライドあるんでしょうか?
まがい物を ファンに押し付ける人たちも WBACをのさばらしてる一因なんです
2. Posted by queens of the ring   2016年12月15日 01:05
>g1j2p5i5さん
へえ、こんな書き方してるんですか。
もとはといえば正規王者以外の王者を乱造する団体がわるいんですけど、こうやって混乱させる人も悪いですねー。というかウソ書いちゃダメです。
Wikipediaさん、もう、いろんな意味で公正じゃないんで、百科事典として見るのは無理です。

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