観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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レフリー、ジャッジへの公正な評価はそのスポーツへの愛情

 Boxing

 いろんな話題とドラマを生んだロンドンオリンピックが閉幕しました。面白かったし、楽しかったし、くやしいこともありましたね。

 サッカー女子日本代表の決勝戦、宮間あや選手のフリーキックが相手選手の手で跳ね返された場面は、本当はアメリカの反則でした。

 敵味方が入り乱れてゴール前に殺到するフリーキックやコーナーキックの場面は、どこで何が起きるかまったく予想出来ない緊迫した局面。それぞれの選手の動きをすべてチェックするのは不可能に近く、サッカーの審判にとっては本当にむずかしい瞬間です。そして、最も誤審がおこりやすい場面でもあります。

 この試合を裁いたビビアナ・シュタインハウスさんは男子の大きな試合でも主審を任されるほど信頼されている人で、世界最高の主審との声もあがるほどの名レフリーです。その彼女でもこのハンドを見逃しました。残念だけど、仕方ないです。これもサッカーです。

 100m × 70mのピッチに、22人のプレイヤーが散らばったり、あるいは入り乱れたりして戦うサッカーでは、100パーセント正確なレフリングはもともと有り得ません。ゲーム中何回かは「?」という場面はどうしてもあります。それをお互いの信頼で「仕方のないもの」と割り切らないと、サッカーは成り立たないのです。

 サッカーとはもともとそういうものなのですが、それでも誤審をした審判は批判を受けます。誤審はやはり無いほうがいいからです。

 このときの誤審によって命拾いをしたアメリカ側のメディアでさえ「物議を呼ぶハンド見逃し」という記事を書きました(USA Today)。

 レフリーの母国であるドイツでは「ビビアナ・シュタインハウスはオリンピックの決勝戦で間違いをした」とマイナス評価を受けました(WELT ONLINE)。

 世界一を決める試合なので、レフリーへの目も厳しくなります。誤審に甘くなったら、そのスポーツは終わるからです。誤審への厳しさの根底にあるのはスポーツへの愛です。

 これはボクシングでも同じです。まだ記憶に新しいパッキャオ VS ブラッドリーの疑惑の判定も世界中で記事になりました。三人のジャッジは厳しく批判されました。海外のライターさんはボクシングが好きですね。

 しかし、日本では、妙なレフリングや妙なジャッジがファンの間で大いに話題になっているときでも、ボクシングメディアは知らん顔。当たりさわりのない記事でさらっと流しちゃうのがいつもの風景。

 あるいは試合をろくに分析もしないで、はじめからジャッジやレフリーの擁護にまわったり… 。悲しいことだと思います。

weloveboxing

コメント

  1. miklikov より:

    日本では、ボクシング協会とボクシングマスコミがズブズブの関係ですからね。批判を少しでもしたら、業界から閉めだされて商売上がったりなんでしょ。
    だからこそ、業界上げてプッシュしてた当時の亀田一家をどのマスコミも批判できなかったわけで。胡散臭さは充分理解していたはずなのに。
    まあ、日本の格闘技界のタニマチのうちのほとんどは裏社会だというし、やむを得ないといえばやむを得ない。タイやメキシコでも同様。

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