観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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アメリカは本気 オリンピックへ向けての強化策 “Women’s International Boxing Dual Series” 女子ボクシング

 Boxing

Women's International Boxing Dual Series スポーツで強くなるためには練習だけではなくて試合の経験が必要と言われます。試合の経験値がその人の実力を底上げするということですね。

 しかし、日本のスポーツ界で広くおこなわれているのはトーナメント制の負けたらそこで終わりという大会のため、強いチームや選手は勝ち残ってたくさんの試合をして経験値を積み上げていけるのに対して、それ以外の多くのチーム、多くの選手は試合経験が上積み出来ないままになってしまい、全体的には経験不足の選手が多くなることが日本のスポーツの層の薄さにつながっているとの指摘があります。

 外国の例を見ると、例えばドイツのサッカーでは幼稚園ぐらいのころからどこの町内の草サッカーチームでも毎週定期的に試合が組まれ、試合の中でサッカーを学んでいける環境があるようです。

 試合の多くはいわゆる練習試合なのですが、日本の感覚と違うのはすべての選手(幼稚園児でも)のIDが登録されてプレイの記録が残されるので、みんなひとつひとつの試合に真剣に向き合うということです。

 このように、とにかく試合をするという経験がどんなスポーツでも選手を成長させるということに疑う余地はありません。

 先月の17日から20日にかけて、アメリカのカルフォルニア州で勝ち負けに関係なく連日試合に出場出来る形式の女子ボクシングの大会がありました。まさに「経験値を上積みする」ための大会です。

 この大会 “Women’s International Boxing Dual Series” は、ロンドンオリンピックでおこなわれる女子ボクシングの三つの階級に合わせて51kg級、60kg級、75kg級の3人の選手で編成した7チームで戦績をあらそう形式。

 7チームのうちの4チームはシンティア・モレノ選手、クイーン・アンダーウッド選手などを含むアメリカ選抜チームで、ほかはポーランドチームとハンガリーチームがひとつずつ、そしてカナダ/スペイン合同チームという、ボクシングの親善大会としてはかなり力が入ったものです。

 大会前や大会中には女子ボクシングの伝説ルシア・ライカーさんや、レイラ・アリさん、プロの現役ランカーのカリーシャ・ウェスト選手も会場をおとずれて参加選手にエールをおくったそうです。

 この大会は今後もオリンピック強化策として継続されるとのこと。日本もチームとして参加出来れば大きな収穫になると思うので、検討していただきたいと思います。

 今回は残念ながらこの大会の試合動画が見つかりませんので、オマケとしてこの大会の75kg級に出場したリスベット・ヴァルガス選手(アメリカ)の歌手としてのプロモ・ビデオを貼っておきます(ボクシングシーンはありません)。ヴァルガス選手はインディーで活躍する現役のシンガーで、自分が出る大会では毎回のように開会式のアメリカ国歌も担当しています。

 この大会でのヴァルガス選手は1勝3敗でしたが、そのうちの2敗はわずかに1ポイント差という接戦。こういう経験が次につながるのでしょう。
 
 ヴァルガス選手の歌手としてのウェブページはこちら。
LP and the robot

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コメント

  1. マックス より:

    経験云々以前の問題として、日本ではアマチュアボクサーが活動しやすい環境を整えなければならないですよ。
    高校、大学の部活動と自衛隊体育学校以外にアマチュアボクサーが活動出来る場所があるかわからない現状です。
    プロボクシングのジムはアマチュア活動には消極的ですし、アマチュア専門のジムはどこにあるのかすらわからない…
    プロとアマチュアの間に意味不明な垣根があるのでしょうが、まずはこれを取っ払うしかアマチュアボクシングの活性化はありえないと思います。
    幸い、プロボクシングのジムはたくさんあります。アマチュアボクサーがこれを利用出来れば選手層は確実に厚くなるでしょう。
    もっとも、アマチュア活動までやる経済的な余裕がないジムが多いという問題はあるのですが…

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